先日、学生との面談での一幕。
学生A
「あの~、この間の就活イベントで知り合った企業さんから『ウチの説明会に来て欲しい』って言われたのですが、どう思いますか?」
おそらく、第三者として私がその企業のことをどう思っているのか、を聞きたかったのだろう。
私
「うん、その企業の担当者さんと話してみてどうだった?」
学生A
「正直、よくわからないですが、担当者の方はいい人でした。」
私
「業界や仕事内容、自分が働くイメージできた?」
学生A
「しっかり聞くことができなくて、まだそこまではイメージできていないです」
このやりとり、実は結構多い。今年度の特徴だろう。
16卒新卒採用が短期化したことで、自己分析、業界・企業研究が進まないことが原因だろう。
一方・・・
学生B
「また内定もらいました!これで3社目です!」
「本命企業から内定もらえました!これで就活前半戦を安心して休めます」
という学生もいる。
学生は就職活動において、3つの軸で意思決定をする。
- 主観的フィットネス
- 仕事特性
- 組織特性
意思決定に際して、個人が受け取った情報をどのように精査するか。
それは、以下のモデルで表すことができる。
「情報を適切に処理する能力やチャンス」×「情報を処理することへの動機」=情報処理の精緻度合
また、情報処理には心理的距離も影響する。
心理的な距離が近いと具体的な思考になり、遠いと抽象的な思考になる。
準備不足を嘆いても始まらない。
私は学生Aさんのような学生にはいつもこう言う。
「迷っているなら行ってみな。知らないと判断もできないし。担当者いい人なら、いろいろ聞いてみなよ。ただ良く調べてからね。」
聞くことは難しい。自分が何を知りたいのかを把握していなければ、いい質問はできない。
つくづく就活とはまず自分を見つめることから始まるものだと思った。