就活後ろ倒しによる影響で、大手を含めて、10月以降にも採用活動を実施する企業が増えている。
変化には混乱が付き物ではあるが、果たしてこの変化が必要なものだったのかは、政府や経団連による17卒以降の対応でその答えを知ることになるだろう。
さて、私が採用情報の提供や僭越ながらアドバイスをさせていただいている企業様から上がった最も悩みの声は、、、
「予約した学生が連絡もナシにこない……」
「内定を出して保留した学生と連絡が取れない……」
きっと、前者は、業界の研究ができていない中で、予約した企業から、数日前になってメール連絡がきて、あんまり興味ないけどどうしよう……、と悩んでいる間に、すっぽかしてしまうパターン。
そして、後者は、内定もらって、承諾の期限を言われたけど、伸ばしてもらうことや断ったら怒られるんじゃないか……という不安でモジモジしている間に、連絡を取らないことを選択するパターン。
こんな感じなのではないかと思う。
いわゆる、学生の中で、共通語である、不採用は連絡ナシという「サイレント」
これになぞらえ、「サイレント辞退」とでも言えるだろうか。
決して茶化してるのではなく、これは大問題なのではないかと思う。
学生が言いにくいものから簡単に逃げられる環境、それを許してしまうことが普通になってしまっては、多くの企業と出会う就活の中で育まれるべき、「調整力」「交渉力」「ストレス耐性」があまり成長しないのだ。
就職ナビでの就活が一般的になり、メールでの連絡もしやすくなった今日の就活。
エントリーが容易い分だけ、相手の顔や心境をリアルに捉えて行動できる人が少なくなってしまうことも多いのかもしれない。
これを読んでくれた方に一つだけお勧めしたいことがある。
それは、ズバリ、「キャンセルや辞退はちゃんと連絡をすること」である。
至極、簡単なことのように思えるかもしれないが、「嫌なこと、面倒なことから逃げないこと」「誠実な人ですと一方では自己PRしてるのに、連絡ナシで困らせることをしないこと」は、直面した時に凄く成長を感じられる瞬間であると思う。
こういった考え方を持っている人たちは、社会人側の“当たり前”ができる人である。
やはり、インターンシップで営業や法人相手の仕事をしてきた人たちは、このあたりの連絡スピードを心得ている。
17卒学生が今から就職活動を始めるのであれば、こういった嫌なことから逃げない自分を育てていって欲しいと切に願う。